一般的に介護職から異業種への転職はリスクが高いと言われています。ただ、介護職に限らず異業種への転身にリスクが伴うのは当然のことです。それにも拘らず、介護職から異業種への転身が特に難しいと言われるのは何故でしょう。大きな理由として、介護の仕事経験が異業種に活かしづらい点が挙げられます。
介護業界で働く人は、介護関連の資格を何かしら持っている場合がほとんどですが、他の仕事で活かせる介護資格は余りありません。介護資格しか持っていないという方も多いので、転職活動において資格が強みにはなりません。そこで、資格を活かせない場合は経験をアピールすれば良いと思いがちですが、介護職の経験を活かせる異業種の仕事は、接客や販売、営業職などに限定されます。パート・アルバイトで働くなら問題ありませんが、接客や販売は年齢的な制限がある場合が多く、長く働ける仕事を探すのは難しくなるでしょう。営業職は成果を上げると、かなり稼げる可能性がありますが、ノルマを達成できないと基本給以外のプラスアルファは期待できません。
このように、介護職から異業種への転身はハードルが高くリスクもありますが、不可能というわけではありません。特に若いうちなら十分チャンスはあります。中でも20代前半なら、既卒・第二新卒扱いで採用する企業も多いので、未経験の業界でも正社員として採用される可能性はあります。ただし、30代以降の異業種への転身は難易度が一気に高くなるので、介護業界内で待遇の良い職場を探す方が賢明かもしれません。